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HIVとAIDSについて
皆さんは、HIVとAIDSの違いを知っていますか?
*HIV…ヒト免疫不全ウイルスの略称
*AIDS…後天性免疫不全症の略
→HIV感染症が進行し著しく免疫能が低下した状態
HIVに感染すると、一過性の発熱、リンパ節の腫脹を呈することがあります。
それを急性感染期といいます。
これらの症状は自然になくなりますが、まだ体内でHIV抗体が十分に産生されていないので
血液検査(スクリーニング検査)では陰性となります。
つまり、検査をしても感染が判明しない時期なのです。
これをwindow periodといいます。
そして、体内に抗体が産生されるようになると、検査により感染が分かるようになります。
これ以降は特別な臨床症状のない無症候期となります。
しかしながら、およそ3年~10年に時を経て免疫能を担うリンパ球の一種である
CD4陽性Tリンパ球の数は徐々に減少していきます。
そのため免疫力は低下し、血中ウイルス量が増加していきます。
さらに著しく免疫能が低下した状態になると、ニューモシスチス肺炎などの
日和見感染症やカポジ肉腫などの日和見腫瘍やHIV消耗症候群などのAIDS指標疾患が発症します。
23種類あるAIDS指標疾患のどれかが発現するとAIDSと診断されるのです。
AIDSに至ると自然過程では2年ほどで死に至ります。
AIDSで死亡するのは、多くが免疫能の著しい低下のため、日和見疾患が悪化するからです。
*HIV感染様式…
HIVはヒトの細胞のなかでも表面にCD4抗原を有する細胞(CD4陽性Tリンパ球やマクロファージー)
のみに接着し、HIV感染の遺伝子が細胞内に侵入することにより感染が成立します。
CD4抗原のない皮膚細胞からは感染しません。
具体的には血液、精液を媒介にしてのみ感染します。
唾液、飛沫では感染しません。
もちろん、蚊に刺されても感染しません。
現在ではHIVの感染経路が性行為による感染です。
B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)
HIV同じで血液、体液を媒介として感染します。
しか市、感染力にはおおきな差があります。
HB:HCV:HIV=100:10:1です。
HIVはウイルスのう構造上、消毒薬、熱により不活化されやすいのです。
HIVは日常生活で感染しません。